1年次…医療職としての基礎知識を学ぶ
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患者さんの役に立ちたいという気持ちを心に秘め、診療放射線技師に求められる技術、知識の探求を怠らない人材を育成する。
医療行為として人体に放射線を照射する上で、放射線の物理特性や医療機器の特性の理解、照射する放射線量の最適化、人体への作用・影響の熟知、患者心理の対応等に関する知識を十分に備えた人材を育成する。
本校医学放射線学科は、静岡県で唯一の診療放射線技師養成施設として令和4年に2期生を輩出しました。現在の就職先は静岡県内の中核病院が主ですが、近隣県の大学病院にも就職しています。静岡県内だけでなく他県からの求人もあり、本学科への期待が寄せられています。
聖隷浜松病院/静岡市立静岡病院/静岡市立清水病院/市立御前崎総合病院/榛原総合病院/甲賀病院/静岡徳洲会病院/富士病院/伊東市民病院/山梨大学医学部附属病院
十全記念病院/浜松赤十字病院/磐田市立総合病院/榛原総合病院/藤枝平成記念病院/浜松医科大学部附属病院/聖隷浜松病院/聖隷三方原病院
PET検査は、がん細胞が正常細胞に比べて3~8倍のブドウ糖を取り込む、という性質を利用します。ブドウ糖に近い成分(FDG)を体内に注射し、全身を撮影します。従来のレントゲン(X線)やCT、MRIなどの検査と違いPET検査は細胞の性質を調べてがんを探し出す検査です。
乳がんを診断するため、乳房をレントゲン撮影する検査です。乳房を装置に挟んで圧迫して撮影することで、乳房の中を細かく調べることができます。触っただけでは見つからないような小さながんも見つけられ、早期発見に有効な手段です。
体内の磁気に対する共鳴作用を利用して、体のいろいろな部分を縦、横、斜めなどあらゆる角度から画像としてうつしだして体内の様子を調べる検査で、全身の精密検査に利用されています。MRIでは、血管の状態も観察することができ、X線ではできない骨に囲まれた脳や脊髄なども写し出せます。
放射線は、細胞が分裂してふえるときに必要な遺伝子に作用して、細胞が新しい細胞に置き換わるときに脱落する仕組みを促すことで、がん細胞を消滅させたり、少なくしたりします。放射線治療方はこのような作用を利用してがんを治療します。
血管造影検査とは、血管の中にカテーテルという管を挿入し、その先端から直接血管内にX線を透過しにくい薬剤である造影剤を注入してX線撮影を行います。得られた画像により血管性病変、腫瘍などの診断をする検査法です。通常血管内はX線では写らないため、その中に造影剤を注入して血管の形態や血流状態を連続的に撮影することにより、動脈や静脈に起因する病変を診断します。血管の病気に対しては必要不可欠な検査であるのはもちろん、腫瘍などに対する手術適応や手術方法の決定の際にも重要な検査になります。
今までは静岡県内には診療放射線技師養成校がなく、県外の学校で資格を取得しなければなりませんでした。
本学科が開設されることにより、経済的な理由などにより県外の学校に進学できなかった学生にも、診療放射線技師への道が開かれることになります。
また十全記念病院の谷口医師をはじめとする現役のドクターが指導にあたるなど、グループ全体でバックアップします。